中古電子ピアノは信頼できるお店で購入しましょう
そもそも、何のためにピアノを購入するのでしょう?
それはピアノを弾いて楽しむためですよね。
とすると、中古のピアノを購入する際に気をつけるべきポイントは、「きちんとした音が出る」ことだと言えるのではないでしょうか。
インターネットの販売サイトに掲載されている中古の電子ピアノやエレクトーンの大半は、摩耗や劣化・不具合があっても未調整のまま販売されています。
中古品を取り扱う多くの店舗や個人での販売で『クリーニング済み』や『動作確認済み』と明記されていても、それは単純に『掃除しました』『電源は入ります』というだけで、なんの整備もしていないことがほとんどなのです。
電子ピアノやエレクトーンは、ただ『電源が入り音が鳴ればよい』訳ではないはずです。
鍵盤すべてを一音ずつチェックし、もし不具合があれば交換し調整をするべきですが、販売する側がピアノの状態を見極める知識を持ち得ているのかどうか、とても疑問の残る形でネット販売されている商品を時折見かけます。
中古品を購入するときには、安さや見た目のきれいさではなく、「ピアノとして正常な状態である」かどうかが最も重要となります。

vivoでは、販売する全商品に専門の技術者がオーバーホールメンテナンスを行います。
オーバーホールとは、ピアノの鍵盤や内部基盤をはじめ、すべてのパーツをチェックすることで、当店では交換する必要のあるパーツは新品と取り替え調整し、駆動部分へは油脂塗付を施しています。
当店でオーバーホールメンテナンスを担当する高梨さんは、(株)ヤマハミュージックジャパンが運営するイベントでも、エレクトーンの調整作業などを行うカスタマーとして活躍しています。
鍵盤を外してクリーニングしますので、側面や普段は見えない奥の部分に付着したゴミもなくなり、きれいになります。

機種によっては鍵盤蓋がパタンと閉まるタイプのものがあり、指を挟んでケガをする場合もあります。そのような事故対策がなされていない機種には、現行機種に標準装備されている部品を後付けし、より安全で快適な演奏ができるようにして販売しています。

他店はペダルを取り付けたままクリーニングを行いますが、当店ではペダルを外して不具合を確認し、調整をしてからクリーニングを行いますので、見えない部分もきれいにしています。

当店では、必ず分解して異物やホコリを取り除き、ピアノ本体内部もクリーニングを行います。

駆動部には、専用のグリスを添加します。「メーカーや機種ごと」また「駆動部分ごと」など、それぞれに適した専用グリスを使用しています。

どんなにきれいなピアノでも、パーツの摩耗は鍵盤を打ち込んだ時間に比例して必ず生じます。
たとえば、ピアノの練習を1日に1時間するのと8時間するのとでは、年間で365時間と2,920時間の開きがあります。2,920時間の中で、1つの鍵盤を何回叩いているかを想像してみてください。おそらく何万回にも及ぶでしょう。
そういうふうに考えてみると「年式が新しいから大丈夫」「動作確認してあるものだから大丈夫」とは、とても思えないのではないでしょうか。
中古の電子ピアノやエレクトーンは、専門の技術者がきちんとオーバーホールをして、すべての部分をチェックしてあるかどうかが大事なのです。
当店では、販売者の責任として不具合やトラブル・故障が起きないよう限りなく正常な状態にして、末永く演奏できるピアノを販売する。その理念に基づき、お客様にお渡ししています。
修理依頼も承ります
すべての商品に対して保証を行っておりますので、万一の場合には専門の技術者がお客様宅へ修理に伺います。
ご訪問が難しいエリアのお客様については、『専用ピアノ便でお引取りして、修理を施したのちにお届けする』という方法をとっております。
また、ピアノを長く使用したいとお考えのお客様には、定期メンテナンスをお勧めいたします。
古い電子ピアノやエレクトーン、当店以外で購入された製品の修理も承ります。修理に関しては、各メーカーの全機種に対応いたします。ただし、メーカーでの部品在庫は製造から5年程となっており、部品が手に入らず修理できないといったケースも。そのような場合には、別機種や他メーカーの部品、オーディオの部品などを代用または加工して使用しています。
だいたいどの楽器メーカーも、メーカー認定の技術者で研修や定期講習を受けている者以外には部品を販売せず、その技術者も現在は全国で数十人しかおりません。
アコースティックピアノには調律士がいるように、電子ピアノやエレクトーンは『ピアノの知識』と『電子部品や電気の知識』を要する者だけが対応できるのです。
他店で断られた機種でも修理いたしますので、お気軽にご相談ください。
※出張修理は神奈川県内のみ、お預かり修理品は1都3県(東京・神奈川・静岡・山梨)のみとなります。
「音がおかしい」「鍵盤が戻らない」などの質問を全国からいただきますが、当店で対応ができるのは限られた地域のみであるため、それ以外の地域のお客様に関しては『メーカーのサービスセンターに連絡してください』と回答させていただいております。
メーカーは、基本的に出張修理となります。
料金についての質問も多くありますが、出張修理料金の詳細は『出張交通費+部品代+修理技術料』で、もし直らないような場合にも出張費などは発生します。
部品の在庫がもう無いため、修理ができないといったケースも多くありますので、事前に電話で故障の状態を詳しく確認し、おおよその料金を提示してから伺うようにはなっていますが、実際に電子ピアノの外部と内部を確認しないと正確な料金を出すことはできません。
故障の原因として一番多いのが、鍵盤のすき間にお金やクリップ等を落としてしまい鍵盤不良になったり、それらが基盤に接触して通電不良になる事故で、お子さんが弾いているピアノに多く見られます。
当店でのオーパーホール中にも、中古ピアノの5台に1台くらいの割合で、やはり異物の混入が見つかります。
中古品をネットで購入したが、届いたピアノの音が鳴らない。しかし、販売した方は『発送時には音が鳴っていた』と主張している問題。これは、動作確認だけで販売した店舗でだったり、オークションや個人間売買で購入したケースに多い事例です。
音が鳴らない理由として、ピアノ内部に落ちていたヘアピンや硬貨などが配送時に基盤に触れ、電源を入れたらショートしたといった事故が考えられます。
また、機種によっては立てたり傾けたりすると鍵盤ピンが外れて鍵盤が落ちるといった構造のピアノもあり、販売側の知識不足による梱包の仕方に問題があることも。ピアノ輸送を専門としない運送会社での配送事故も、その原因はピアノに詳しくないため荷扱いを誤ったことによるものです。
以上のように、電子ピアノやエレクトーン購入の際には、信頼できるメンテナスを行っている店舗からの購入をお勧めいたします。
安さを優先すると、後々トラブルになったり修理費などが嵩み、結局はその代償の方が高く付くことになるでしょう。購入してから『失敗した』と後悔することのないように、くれぐれもご注意ください。